この記事では、
- IT業界には、具体的にどんな業界や仕事の分類があるの?
- IT業界の全体像を図で分かりやすく解説してほしい。
といった疑問にお答えしています。
【対象読者】
「IT業界の全体像が知りたい」と思っている人
【この記事を読むと】
「IT業界の全体像と4つの分類の特徴」が分かる
こんにちは!
システムエンジニアのShioです。
突然ですが、あなたは「IT業界」にはどんな業界や企業があるか知っていますか?
日常生活で「IT業界」という言葉はよく聞くと思いますが、「具体的にどんな業界や企業があるのか分からない」という人も多いと思います。
そこで今回は、IT業界に具体的にどんな業界がありどんな仕事をしているのかといった、「IT業界の全体像と4つの分類」について解説していきます。
この記事を読めば、IT業界の全体像と4つの分類、それぞれの業界の特徴が分かります。
IT業界の全体像や4つの分類を押さえておけば、業界研究に役立つのはもちろん、自分に向いている業界も分かるので、就職・転職活動がスムーズに進められるでしょう。
IT業界の全体像を知りたいという人は、参考にどうぞ。
この記事を書いた人
東京のIT企業でシステムエンジニアをしています。
(エンジニア歴は10年以上)
【主な開発スキル】
Java、JavaScript、HTML、CSS、COBOL、SQLなど。
【経験した業務】
企画、設計、開発、導入、保守、ヘルプデスク、研修講師(プログラミング研修、システム操作研修)など。
IT業界の全体像を分かりやすく説明【4つの分類を図で解説】
それではさっそく、IT業界の全体像と4つの分類についてご紹介していきます。
普段はひとくくりにされがちですが、IT業界は作っているもの・提供するサービスによって、大まかに4つの業界に分類できます。
- 「ハードウェア業界」
- 「ソフトウェア業界」
- 「情報処理業界」
- 「WEB業界」
IT業界の4つの分類、特徴を押さえておこう
このIT業界の主要な「4つの業界」は、それぞれが専門とする分野が異なるので、エンジニアに求められる働き方にも違いがあります。
「IT業界のエンジニア」と聞くと同じような仕事をしているイメージを持つかもしれませんが、何も知らずに就職すると「イメージと違った・・・」というミスマッチが起きる可能性が高いです。
そのため、ミスマッチを避けるためにも「業界ごとの違いをしっかり把握しておくことが大切」になります。
ここから先は、IT業界の主要な4つの業界について、順番に解説していきましょう。
①「ハードウェア業界」
主要な業界の1つ目は、「ハードウェア業界」です。
「ハードウェア業界」は、パソコンや携帯電話などの「IT機器本体(ハードウェア)」を製造・販売する業界です。
ITと聞くとソフトウェアやWEBサービスをイメージする人もいるかもしれませんが、どんなIT機器・サービスも本体のハードウェアがなければ動かせません。
そのため、「ハードウェア業界」はIT業界の中でも重要な役割を担っています。
それでは、ハードウェア業界の概要を知る為に、以下の3つの流れで解説していきます。
- ハードウェア業界のエンジニアの仕事・職種
- ハードウェア業界で活躍する企業
- ハードウェア業界の動向
ハードウェア業界のエンジニアの仕事・職種
ハードウェア業界のエンジニアの主な仕事は、「電化製品本体の制御プログラム」をハードウェアに組込むことです。
どんな電化製品にも、製品本体を正しく動かすための「ファームウェア」と呼ばれるプログラムが実装されています。
ハードウェア業界のエンジニアは、この「ファームウェア」の設計、開発、テストを総合的に担当して製品の動作保証を行います。
ハードウェア業界では、以下の職種のエンジニアが活躍しています。
活躍するエンジニア:エンデベッドシステムエンジニア、システムエンジニアなど
「ハードウェア業界」で活躍する企業
ハードウェア業界では、以下のような企業が活躍しています。
代表的な企業:日立製作所、SONY、パナソニック、富士通、日本IBMなど
代表的なところでは、日立製作所、SONY、パナソニックといった日本の大手家電メーカーが挙げれられます。
この他にも、APPLEやヒューレットパッカードなどの海外企業も活躍しています。
「ハードウェア業界」の動向
ハードウェア業界の動向ですが、最近ではパソコンや携帯電話の他にも、タブレット端末やパソコン周辺機器といった様々な製品が誕生しているので、エンジニアの活躍の場が広がってきています。
特に注目が集まっているのが「IoT」という技術で、 様々なIT機器をインターネットに接続して相互にデータ通信を行う技術です。
これにより、これまで見えていなかったデータの収集・分析ができるようになり、「IoT」を活用した新たなサービスが提供できるのでは、と期待が持たれています。
「ハードウェア業界」については、以下の記事でより詳細に解説しています。
②「ソフトウェア業界」
主要な業界の2つ目は、「ソフトウェア業界」です。
「ソフトウェア業界」は、パソコンや携帯などの電子機器内部で動く、ソフトウェアの開発・販売を主な仕事とする業界です。
それでは、以下の流れでソフトウェア業界の概要を解説していきます。
- ソフトウェア業界のエンジニアの仕事・職種
- ソフトウェア業界で活躍する企業
- ソフトウェア業界の動向
ソフトウェア業界のエンジニアの仕事・職種
ソフトウェア業界のエンジニアの主な仕事は、パソコンや携帯、サーバー上で動作する「ソフトウェア」の設計・開発作業です。
一言で「ソフトウェア」と言っても色々なものが存在しますが、ソフトウェアが行う処理の性質によって、「OS(オペレーティングシステム)」と「アプリケーションソフト」の2種類に分類できます。
「OS」と呼ばれるソフトウェアは、パソコンやスマートフォンといった電子機器の動作に不可欠なソフトウェアの事です。
「OS」の代表例として、Microsoft社の「Windows」やApple社の「iOS」などがあります。
もう一つの「アプリケーションソフト」は、パソコンや携帯など、電子機器の「OS」上で動作するソフトウェアの事です。
例えば、スマートフォンのスケジュール管理や表計算、ゲームアプリなど、「特定の作業を行う目的」で作成されたソフトウェアを指します。
ソフトウェア業界は、「OS」や「アプリケーションソフト」などのソフトウェアを開発/販売することで収益を上げています。
ソフトウェア業界では、以下の職種のエンジニアが活躍しています。
活躍するエンジニア:プログラマー、システムエンジニア、プロジェクトマネージャーなど
「ソフトウェア業界」で活躍する企業
ソフトウェア業界では、以下のような企業が活躍しています。
代表的な企業:Microsoft、Oracle、Symantec、トレンドマイクロなど
ソフトウェア業界では、メインで開発しているソフトウェアの種類によって、有名な企業が異なります。
例えば、「OS」だとMicrosoft社やAPPLE社、「データベース管理ソフト」だとOracle社、「セキュリティソフト」だとSymantecといった具合です。
企業によって得意とするジャンルに違いがあるのが面白いところです。
「ソフトウェア業界」の動向
最近ではスマートフォン・タブレット端末などのモバイル端末が普及したことで、新しいOSや、利便性を追求したソフトウェアの開発が進められています。
ここ最近で特に注目されているのは、人工知能(AI)やリモートワーク・テレワークに関するもので、業務効率化に向けた様々なソフトウェアが開発されています。
「ソフトウェア業界」については、以下の記事でより詳細に解説しています。
③「情報処理業界」
主要な業界の3つ目は、「情報処理業界」です。
「情報処理業界(SI業界)」は、クライアント企業の「情報システム」の開発や、Webサイトで公開するような大規模な「ITサービス」の企画、設計、開発、導入、運用保守までの「総合的なITサポート」を主な仕事としています。
それでは、以下の流れで情報処理業界の概要を解説していきます。
- 情報処理業界の業界のエンジニアの仕事・職種
- 情報処理業界で活躍する企業
- 情報処理業界の動向
「情報処理業界」のエンジニアの仕事・職種
情報処理業界は、「総合的なITサポート」を売りにしています。
そのため、この業界のエンジニアはとても幅広い業務を担当します。
システム開発をするのはもちろんのこと、設置するサーバーのインフラ構成を検討したり、システムが安定して動いているかのチェック、稼働後の保守作業も行います。
また、オーダーメイドで大規模システムを開発するケースもあり、顧客の業務内容や要求事項を整理して具体的にどのようにシステム化を進めて行くか、システム化計画の立案・アドバイスするITコンサルとして動くこともあります。
この業界のエンジニアは、システムの開発技術をはじめ、ハードウェアの知識、顧客先の業務知識といった幅広い知識が求められます。
情報処理業界では、以下の職種のエンジニアが活躍しています。
活躍するエンジニア:プログラマー、システムエンジニア、ネットワークエンジニア、プロジェクトマネージャーなど
「情報処理業界」で活躍する企業
情報処理業界では、以下のような企業が活躍しています。
代表的な企業:NTTデータ、日立システムズ、富士ソフト、伊藤忠テクノソリューションズ、野村総合研究所など
代表的なところでは、NTTデータや日立システムズなど、日本の大手グループ会社が挙げられます。
この他にも、富士ソフトなどの独自の技術力・ノウハウを持つ企業や、コンサルティングを得意とする企業など様々な企業が活躍しています。
「情報処理業界」の動向
最近の情報処理業界の動向として、各種データベースの情報を統合した「ビッグデータ」の活用や、IT技術を活用した「DX(デジタルトランスフォーメーション)」に注目が集まっています。
蓄積したビッグデータを分析・活用することで業務の効率化・新しいサービス提供に繋がると考えられている為、ビッグデータを蓄積する仕組みとあわせて、分析ツール(BI)や自動化ソフト(RPA)などの業務改善ソフトをセットで提案するケースも多いようです。
「情報処理業界」については、以下の記事でより詳細に解説しています。
④「WEB業界」
主要な業界の4つ目は、「WEB業界」です。
「WEB業界」は、企業のホームページや商品販売サイト、WEBマガジンなど、インターネット上のサービス提供を主な仕事としています。
それでは、WEB業界の概要を解説していきます。
- WEB業界の業界のエンジニアの仕事・職種
- WEB業界で活躍する企業
- WEB業界の動向
「WEB業界」のエンジニアの仕事・職種
WEB業界のエンジニアは、クライアントから依頼されたホームページ・WEBコンテンツの作成を担当します。
作成するコンテンツは様々で、一般消費者向け( A to C )のものや、企業向け( A to B )のものを作成します。
WEBコンテンツの作成には高いデザイン性が求められることから、WEB業務のエンジニアはWEBデザイナーと連携を取るケースも多いです。
WEB業界では、以下の職種のエンジニアが活躍しています。
活躍するエンジニア:WEBエンジニア、フロントエンドエンジニアなど
「WEB業界」で活躍する企業とエンジニア
WEB業界では、以下のような企業が活躍しています。
代表的な企業:Google、Yahoo、サイバーエージェント、Amazonなど
WEB業界では、提供するサービスの種類によって有名な企業が異なります。
例えば、「情報検索サイト」ではGoogleやYahoo、「インターネット広告」ではサイバーエージェント、「ネット販売サイト」ではAmazonが代表的な企業となっています。
「WEB業界」の動向
以前はホームページの作成が主流だったWEB業界ですが、最近ではインターネットの普及・通信速度の高速化にともなって、エンジニアに求められる技術・知識が増えてきています。
例えば、ネット通販や動画配信、オンラインゲームなど、インターネット上で提供されるコンテンツの種類と情報量が増えたことから、WEBエンジニアが活躍する場が拡大しています。
ここ最近で増えているのは、Youtubeなどの動画コンテンツです。
Googleを始めとするWEB広告やニュースサイトも動画配信されはじめていて、WEB業界のエンジニアはより見やすく・より快適なWEBコンテンツの提供が求められています。
「WEB業界」については、以下の記事でより詳細に解説しています。
まとめ
以上、IT業界の全体像と4つの分類について図を使って説明しましたが、いかがだったでしょうか?
ひとことでIT業界といっても、提供している製品やサービスは、4つの業界分類ごとに様々なものがあります。
IT業界で働いてみたいと考えている人は、自分がどの業界のどんなエンジニアとして働きたいのか、しっかりとイメージを固めてから就職・転職するのがおすすめです。
「IT業界についてもっと詳しく知りたい」という人には、以下の記事もおすすめです。