この記事では、
- IT業界って、どのくらいの「市場規模」があるの?
- IT業界の「平均年収」や「平均年齢」って、実際はどのくらいなの?
といった疑問にお答えしています。
【対象読者】
「市場規模」や「平均年収」といった、IT業界の情報収集をしたい人
【この記事を読むと】
IT業界の「市場規模」「平均年収」「平均年齢」が分かる
こんにちは!
システムエンジニアのShioです。
最近はエンジニアを目指す人も増えてきていますが、IT業界の「市場規模」や「平均年収」「平均年収」がどの程度なのか、あなたは知っているでしょうか?
ということで今回は、IT業界の
・「市場規模」
・「平均年収」
・「平均年齢」
についてご紹介していきます。
「IT業界やエンジニアの仕事に興味がある」という人は、参考にどうぞ。
この記事を書いた人
東京のIT企業でシステムエンジニアをしています。
(エンジニア歴は10年以上)
【主な開発スキル】
Java、JavaScript、HTML、CSS、COBOL、SQLなど。
【経験した業務】
企画、設計、開発、導入、保守、ヘルプデスク、研修講師(プログラミング研修、システム操作研修)など。
目次
IT業界の「市場規模」
まずはじめに、IT業界の「市場規模」についてご紹介していきます。
IT業界の「市場規模」は、情報化の波にのって新しい製品やサービスを生み出すことで拡大をつづけています。
「IDC Japan株式会社」が2017年に発表した調査、「国内産業分野別 企業規模別 IT支出額予測」によると、「IT業界全体の市場規模」は支出額ベースで「16兆5,775億円」と発表されています。
拡大が続く「IT市場」
それでは、IT業界の市場はこれからどうなっていくのでしょうか?
IT業界では、「クラウド化」や「IoT」「ビッグデータの活用」などの新技術が普及することで、より便利なサービスが生み出されていくと期待されています。
こうした新しい技術やサービスによってIT市場が拡大を続けることで、2021年までに「約18兆円」まで市場が成長する(支出額が増える)と予想されています。
これは2016年の実績と比べると、およそ「2兆円」もの大幅な市場成長をするということなので、これからエンジニアの活躍の場がますます広がりを見せることが予想できます。
こういった背景から、これからIT業界で働きたい方、エンジニアを目指す方にとっては、より仕事を見つけやすい状況になりそうです。
■国内IT市場の支出額予測
出典:IDC Japan株式会社(2017年)「国内IT市場 産業分野別 支出額予測、2016年~2021年」
IT業界の「平均年収」
つづいては、IT業界の「平均年収」について見ていきましょう。
さきほどIT業界は「これからも成長が期待されている」とご紹介しましたが、IT業界の「平均年収」はいったいどのくらいなのでしょうか?
IT業界の「平均年収」は上から2番目!
求人情報・転職サイトのDODAがおこなった調査「平均年収ランキング2017」によると、IT業界全体の平均年収は「466万円」で、「総合商社」に次いで「2番目に高い年収」という結果が出ています。
「業界別」の年収ランキング
年収順位 | 業種分類 | 平均年収 |
1位 | 総合商社 | 478万円 |
2位 | IT/通信 | 466万円 |
3位 | メーカー | 465万円 |
4位 | メディカル | 453万円 |
5位 | 金融 | 450万円 |
6位 | 建設/プラント/不動産 | 419万円 |
7位 | インターネット/広告/ メディア |
413万円 |
8位 | 専門商社 | 406万円 |
9位 | サービス | 379万円 |
10位 | 小売/外食 | 359万円 |
参照元:求人情報・転職サイトDODA「平均年収ランキング2017」
また、職種ごとの収入は、政府の統計データを公開するサイト「e-Stat」で公開されているので確認してみたところ、エンジニアの年収は以下のような結果となりました。
・システムエンジニア 約 551.2万円
・プログラマー 約 418.3万円
参考:賃金構造基本統計調査
このランキングの結果を見ても分かるとおり、IT業界で働くことで高い年収が実現できそうです。
おなじIT業界の仕事でも「日系」と「外資系」で年収額に若干の差があります。
年代別の収入を見ても、「外資系」の方が「日系」よりも100万円ほど高額な年収を得ているケースが多いようです。
エンジニアになって、より高額な年収を目指したい!
という人は、外資系のIT企業に挑戦してみるのがおすすめです。
※ITエンジニアの年収については、下の記事で解説しています。
ちなみに、僕の年収についてもnoteで公開しています。
エンジニア歴10年のありのままの年収を書いているので、「エンジニアのリアルな年収が知りたい!」という人には、こちらがおすすです。
IT業界の「平均年齢」
つづいては、IT業界の「平均年齢」がどのくらいか見ていきましょう。
IT業界全体の平均年齢は「38歳」で、他の業界と比較して若い世代が活躍しています。全体的に、30歳代がメインで活躍している企業が多いようです。
エンジニアの職種別の平均年齢についても、先ほどご紹介した「賃金構造基本統計調査」に載っているのチェックしてみたところ、平均年齢は以下のとおりでした。
■エンジニアの平均年齢
・システムエンジニア 約 38.6歳
・プログラマー 約 32.3歳
参考:賃金構造基本統計調査
エンジニアだけに絞って見ても、平均年齢は30代という結果になっていたので、IT業界は比較的若い世代が活躍する業界だということが分かります。
業界ごとに「平均年齢」にバラつきがある
ちなみに、IT業界の平均年齢を調べるときの注意として、「ハードウェア」「ソフトウェア」「情報処理」「WEB」の4つの業界ごとに「年齢層に違いがある」ことを理解しておきましょう。
例えば、昔ながらの大手グループ企業が多い「ハードウェア」や「情報処理」の業界などは、従業員の平均年齢が40歳以上の企業もたくさん存在しています。
それとは対照的に、ベンチャー企業などの新しい会社が多い「ソフトウェア業界」や「WEB業界」では、平均年齢が20代の会社もけっこうあります。
このように、平均年齢を見ることで、業界ごとの集まる仕事や人材にちょっとした差を読み取れ、ざっくりとした業界ごとの仕事のイメージや特徴がつかめます。
IT業界を調べるなかで気になる業界や企業があったら、どんな会社なのか知るために平均年齢をチェックしておくようにしましょう。
IT業界は、インフラへの投資金額が少なくても参入できるのが魅力のひとつです。
そのため、新しい会社や部署では、意欲や挑戦心、ひたむきに努力する姿勢があれば、若い世代でも重要なポジションに就けたり、チャンスが与えられることもあります。
自分がどこまでやれるか試したい!という挑戦心が強めな方は、思い切って若手が多い会社で働いてみるのも面白いかもしれませんね。
※エンジニアの平均年齢については、以下の記事で詳細を解説しています。
IT業界の「平均勤続年数」
つづいて、IT業界の「平均勤続年数」について見ていきましょう。
エンジニアの平均勤続年数は、以下のとおりとなっています。
・システムエンジニア 約 11.8歳
・プログラマー 約 6.3歳
参考:賃金構造基本統計調査
さきほどIT業界の平均年齢が若めとご紹介しましたが、そのこともあって勤続年数も短めの期間となっています。
また、IT業界に限った事ではありませんが、日本国内で「離職率」の情報を公開している企業は多くありません。
そのため、IT業界の正確な離職率を把握するのは難しいのですが、各企業の「平均勤続年数」を確認する事で、業界のざっくりとした離職率を読み取ることが出来ます。
※ITエンジニアの平均勤続年数については、下の記事で解説しています。
業界ごとの勤続年数をチェックしよう!
さきほどの「平均年齢」と同じく、勤続年数についても4つの業界で違いがあるので注意が必要です。
例えば、日本の大手メーカーが参入している「ハードウェア業界」や「 情報処理業界 (SI) 」の場合は、平均勤続年数が18年くらいが平均的で、従業員が長く安定的に働いている企業が多いようです。
一方の、「ソフトウェア業界」や「WEB業界」を見てみると、新しい企業が多く参入しているからか、勤続年数が2年~10年くらいの企業が多く見られます。
このように、業界ごとにそれぞれバラつきがあるので、IT業界全体を総括した場合の平均勤続年数は「約10年」となります。
他の業界と比較すると、IT業界の勤続年数は短く、離職率は他業界よりも「やや高め」であることが分かります。
ただし、IT業界の転職は「必ずしもネガティブな理由で離職している訳ではない」という特徴があります。
理由としては、IT業界には「独立志向の人」や「さらなる技術向上やキャリアアップを望む人」が比較的多く、「自分の人生をより良く生きていきたい」というポジティブな理由から転職や独立をする人が多数存在するためです。
■ITエンジニアの主な転職理由:
①「技術力の向上やキャリアアップ」を目的とした転職
②「雇用条件の良い企業への異動」を目的とした転職
③「仕事のキツさ/業務内容のミスマッチ」を理由とした転職
また、IT業界自体も「人の入れ替わりが激しい業界」であるため、業界的にも「転職に寛容な企業が多く存在」しており、高い技術力を持つエンジニアはどこにいっても重用されることからも、IT業界の転職はポジティブな理由から実施する人が多い傾向にあります。
もちろん「ハードワーク」や「業務内容のミスマッチ」を理由に辞めていく人も少なからず存在しますが、自分の得意ジャンルの業務知識や高い技術力を身につけておけば、着実にキャリアアップを行う事が可能です。
将来的にどんな会社でも通用するエンジニアになるためには、勉強し続ける意欲や向上心を持っておくことが重要となります。
まとめ
今回は、「市場規模」や「平均年収」「平均年齢」といった、IT業界の市場や雇用条件についてご紹介しました。
IT業界は主流の4つの業界ごとに活躍する年齢や使用する技術に多少のバラつきや違いが見られますが、IT業界全体として共通していることは、「新技術の確立」と「既存技術の陳腐化」のスピードが非常に速いということです。
時代の波に取り残されることなく優れたエンジニアになるためには、常に向上心を持って学び続ける姿勢が重要となります。
今後ますますの市場拡大を見せるIT業界で活躍するエンジニアとなるために、しっかりと業界の研究と動向確認を行うようにしましょう。
「IT業界についてもっと知りたい」という人は、以下の記事もおすすめです。