こんにちは!
システムエンジニアのShioです。
この記事では、
- 「IT業界のセールスや、サービス関連の仕事をするエンジニアには、どんな種類があるの?」
- 「セールス/サービス系エンジニアの仕事内容は、職種ごとにどんな違いがあるの?」
といった疑問にお答えしています。
IT業界の仕事では、システムやサービスの品質を高めることも重要ですが、「顧客ニーズの吸い上げ」や、「導入後のサポートを的確に行えるか」といったサービス面のケアも、「顧客満足度を高める大切なポイント」となります。
今回は、IT業界で活躍するエンジニアの中でも、特に顧客との折衝や導入後のアフターフォロー業務をメインで担当する「セールス/サービス系エンジニア」についてご紹介します。
この記事の概要
この記事の概要は、以下のとおりです。
・対象読者:「IT業界のセールス/サービス系エンジニア」に興味がある人
・この記事を読むと:「セールス/サービス系エンジニアの3つの種類・仕事内容」が分かる
この記事を書いた人
東京のIT企業でシステムエンジニアをしています。
(エンジニア歴は10年以上)
・主な開発スキルは、Java、JavaScript、HTML、CSS、COBOL、SQLなど。
・経験した業務は、企画、設計、開発、導入、保守、ヘルプデスク、研修講師(プログラミング研修、システム操作研修)など。
目次
【IT業界のエンジニアの種類】「セールス/サービス系エンジニア」の3つの種類と仕事内容【現役SEが解説】
それでは、「セールス/サービス系エンジニア」の3つの種類と仕事内容について、ご紹介していきましょう。
まずはじめに、「セールス/サービス系エンジニア」とは、どんなエンジニアを指すのかをご紹介します。
「セールス/サービス系エンジニア」とは?
ソフトウェア開発などのIT業界の仕事では、作成するサービスの品質の高さが注目されがちですが、顧客の満足度を高めるためには、システムの性能だけを見ていては不十分と言えます。
満足度の高いITサービスを提供するためには、顧客のニーズを的確にくみ取ってソフトウェアに反映する「導入前の仕様調整」と、サービスを利用するエンドユーザが、迷わずに操作できるようにサポートする「導入後の顧客サポート」に力を注ぐことが重要なポイントとなります。
「セールス/サービス系エンジニア」の3つの種類と仕事内容
顧客満足度を向上させるためには、顧客ニーズにあったシステムの提供と安定稼働が必要不可欠です。
システムの安定稼働を目指す「セールス/サービス系」エンジニアの具体的な仕事には、提案時と導入後のギャップを無くすために、分かりやすい説明を心掛けたセールス活動や、システム稼働後のIT機器の保守作業、エンドユーザからの問い合わせ対応を行う運用サポート等が挙げられます。
ここからは、顧客への対応を主な業務とする「セールス/サービス系エンジニア」の中でも、特に代表的な「3つの職種」と「仕事内容」をご紹介していきます。
- セールスエンジニア
- サービスエンジニア
- カスタマーサポート
①「セールスエンジニア」
「セールス/サービス系エンジニア」の1つ目の種類は、セールスエンジニアです。
セールスエンジニアは、エンジニアとしての技術的な知識を持ち合せたうえで、顧客に対して製品の提案やサポートを行うセールス活動を主な業務とするエンジニアのことです。
一般的に、顧客へのセールスは営業が行い、技術者は社内で開発作業を行うイメージがありますが、実際に顧客先での提案活動を行う際に、技術的な質問が出る事は珍しくありません。
そういった場合、技術的な知識が乏しい営業だけでは、顧客の質問に的確に答える事はなかなか難しいのが実情です。
そんな状況に備える為に、技術的な知識を備えつつ営業としての活動を行う、営業と技術者の両者の中間的な役割を果たすのがセールスエンジニアです。
セールスエンジニアは、IT分野の技術を熟知しているという点ではその他のエンジニアと大差ありませんが、技術面の話をより分かりやすく説明する必要があるなど、技術者の中でもより顧客に近いポジションで活躍をする事が多い職種です。
セールスエンジニアは、顧客先での自社製品や技術のプレゼンを行ったり、顧客から感謝される実感を得たい人にお勧めの職種です。
②「サービスエンジニア」
「セールス/サービス系エンジニア」の2つ目の種類は、サービスエンジニアです。
サービスエンジニアは、IT機器やシステムの導入後の保守サポート作業を主な業務とするエンジニアの事です。
この仕事では、サーバーや負荷分散装置、ネットワーク機器といった顧客先のIT機器が安定して動作出来るように保守を行います。
IT業界のサービスは、単に製品を開発して導入するだけでなく、安定した稼働が行えるかどうかも非常に重要なポイントです。
そのため、顧客先でシステムが安定的に稼働し、効率の良い運用が出来るように、質問への問い合わせ対応や問題の即時解決を行う事が重要な業務となります。
また、サービスエンジニアは、故障などによる不具合の原因を特定して、販売店や製造元に修理依頼を出したり、現場での修理や機器の交換なども担当するなど、顧客先での機器トラブルのトータルサポートを行います。
この仕事では、IT機器や電子回路など、ハードウェアに関しての専門的な知識が必要になるだけでなく、時に緊急対応を要する事もある為、いつでも対応が出来る体制を整えておく必要があます。
サービスエンジニアは、製品の安定稼働を行う上で最も重要な存在の一つです。
通常の点検保守作業に加えて、障害発生時にはシステム面とハードウェア面のどの部分で問題が発生しているかの調査を速やかに行い、原因の特定と対策を取る事になるため、常に関連機器やシステムに関する情報を取入れておく必要があります。
サービスエンジニアは、ハードウェアに関して興味があったり、顧客先が抱える問題解決を行いたいと思う人にお勧めの職種です。
③「カスタマーサポート」
「セールス/サービス系エンジニア」の3つ目の種類は、カスタマーサポートです。
カスタマーサポートは、システム導入後も安定した稼働が行えるように、システム操作に関する顧客質問や相談の対応、保守作業などの運用サポートを主な業務とするエンジニアの事です。
この仕事は、一般的に顧客の対応は電話やメールでの対応となるため、質問者の顔や状況が伝わりにくい状況で対応を行う事となります。
そのため、相手の問い合わせ内容をしっかりと聞いて問題の切り分けを行い、的確な対応を行うコミュニケーション能力と判断力が必要となる仕事です。
一般的に、システム操作を行う顧客先の担当者は「エンドユーザー」と呼ばれる操作者からの問い合わせとなるため、システム操作に関する問い合わせだけでなく、業務面の話も含めた問い合わせなど、幅広い内容の問い合わせを受ける事となります。
質問者が使用しているパソコンやアクセス先のサーバー、ネットワークの問題など、あらゆる分野の質問を受ける可能性がある為、顧客先のシステム環境と業務面の両面の知識を持ち合せておく必要があります。
また、顧客からはどのような問い合わせを受けるか分からない為、単純なシステム操作の質問だけでなく、システムやIT機器の障害などの思わぬ相談事項の対応を行うケースも存在します。
カスタマーサポートは、システムを利用するエンドユーザーに最も近い仕事が出来るため、人に感謝されたり、喜んでもらえる実感が得られる仕事なため、困っている人の力になる事で喜びを感じる人にお勧めの職種です。
まとめ
今回は、顧客との折衝を主な業務とする、「セールス/サービス系エンジニア」の3つの職種についてご紹介しました。
IT業界のサービスでは、製品の品質を向上させることに注目されがちですが、導入前のヒアリングやアフターフォローの強化を行うことも、エンジニアの重要な仕事の一つです。
「セールス/サービス系エンジニア」は、システムを開発する側とは違った観点で、より良いシステムの形を追求できる、面白みのあるポジションです。
顧客との折衝や、課題解決方法の検討に興味がある方は、「セールス/サービス系」エンジニアとして活躍してみるのも面白いかもしれません。